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浅草絵・浅草人形・浅草名産・銘菓・仲見世 - 「幕末維新懐古談 名高かった店などの印象」 高村光雲 1929(昭和4)年1月

  • 執筆者の写真: 浅草文庫
    浅草文庫
  • 2019年6月9日
  • 読了時間: 1分

 雷門から仁王門までの、今日の仲店の通りは、その頃は極粗末な床店でした。屋根が揚げ卸しの出来るようになっており、縁と、脚がくるりになって揚げ縁になっていたもので、平日は、六ツ(午後六時)を打つと、観音堂を閉扉するから商人は店を畳んで帰ってしまう。後はひっそりと淋しい位のものでした。両側は玩具屋が七分通り(浅草人形といって、土でひねって彩色したもの、これは名物であった)、絵草紙、小間物、はじけ豆、紅梅焼、雷おこし(これは雷門下にあった)など、仁王門下には五家宝という菓子、雷門前の大道には「飛んだりはねたり」のおもちゃを売っていた。蛇の目の傘がはねて、助六が出るなど、江戸気分なもの、その頃のおもちゃにはなかなか暢気なところがありました。





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